2021年05月

⑰【事業計画策定手順⑨:戦略ドメイン⑤事業ドメインの考察Ⅲ】


おはようございます。今回からは、具体的な「事業ドメイン」の中身を考察していきます。
実務で新人を指導するときの補助事業計画部分です。

1.エーベルの3次元枠組
①顧客(だれに)②機能(何を)③技術(どのように)を検討します。

事業計画名設定がだいたい30字以内という制限があるのですが、この事業名を悩む時はこの3次元枠を基に構成を考えると言葉が出やすいと考えます。
具体的には例えば

20代男性に最新レーザー脱毛器を安心にお安く提供する事業(27文字)

これでもいいのですが、少し味気ないので審査員に目がとまるように

「癒しの奥義」を安価に提供する若者向け最新脱毛事業(25文字)

ここでは「癒しの奥義」と「安さ」を強みとして差別化する要素で、事業自体は脱毛事業ということが鮮明になります。

ちなみに気の利いた言葉が浮かばなくてもOK。3次元枠の基本である「誰に」「何を」「どのように」を端的に表現できるかが重要だと考えます。

それでは掘り下げの考察をしていきます。今回は①顧客(だれに)の考察です。

(1)顧客(だれに)
私はフレームワークとして、「STP」を活用します。
前提ですが、これを実施する目的は強みを活用して競争優位性を導くためです。
ざっくりいうなら、「外部環境分析②」でしょうか。
ポイントはミクロな視点から①顧客②競合③市場から切り口を検討する点が重要です。

ア.S(セグメンテーション)
日本語でわかりやすくいうなら、「市場の細分化」です。この切り口がさらに4つの観点があります。
無題

以下の基準は診断士1次試験の復習です。

①地理的変数(ジオグラフィック)

■エリア・都市の規模・人口密度・気候など
②人口統計的変数(デモグラフィック)
■年齢・性別・家族数・所得・職業など

具体的には商圏の「市町村の人口統計」、精査の必要はありますが「ウィキペディア」等の情報から基本情報が得られます。気候については気象庁のホームページではわかりにくいので、ネットで特徴を調査するか行政に特徴を聞くのもいいかもです。「○○市 気温」「最近の災害情報」など。

Miena(ミーナ)・・・㈱日本統計センターが運営する市場情報評価ナビは商工会・商工会議所で情報取得が可能です。

このレポートって凄く活用できます。店舗商圏を中心に①・②の情報レポートの作成ができますので、時間的な効率化につながります。


③心理的変数(サイコグラフィック)
■社会階層・ライフスタイル・性格など
これは業界雑誌などやインターネット等で調査が中心になると思います。例えば「脱毛市場 男性」と検索するだけで情報が多く検索できます。しかしながら、その情報が正しいものかどうかについては精査が必要です。

④行動的変数(ベヘイビオラル)
■追及便益、使用者状態、使用頻度、ロイヤリティ、購買準備段階、製品への態度など
ん?①~③は勉強で「ジオデモサイコ」みたいに暗記した記憶ありますが。笑。
私も明確に行動的変数という意識は実務上意識はなかったのですが、POSデータによるRFM分析やISMや店舗顧客のAIDMAなど、これはおそらく具体的な顧客行動のことだと考察します。
具体的には、弊社脱毛サロンには20代男性が月に1回程度の頻度で、価格コース○○のサービスを活用し、今まで○○回来店し、○○円の売上等の傾向がある、などの感じでしょうか?

①~③が外への環境調査に対して、④は事業者内部への情報調査となります。個人事業主はPOSデータなど情報がない場合も普通にあるので、ヒアリングや現場調査が必要になるかもしれません。

既存顧客分析から、ヘビーユーザーへ持っていく経営改善指導、逆に潜在顧客の分析に重要で、この切り口は新事業の大きなヒントになると考えています。



少し難しい考察になりますが、ここでの外部環境というのは「顧客の明確化」です。

前段で実施した外部環境分析ではPEST分析などの「マクロな視点」、ここでの観点は「ミクロな視点」ということになります。

実務的には世の中の状況をつらつらと書いても伝わらないので、実際は「今回実施する事業に関する情報」に絞りながら事業計画を書いていきます。
その時の場合によりますが、事業計画ではならここで「ミクロな視点」から競争優位性を導く方がいいと私は考えます。

(重要)実務上の事業計画については、以下の対応をしています。

①前段の外部環境分析に市場細分化要素まで書き、事業ドメイン部分で「まとめ」として記入する方法
※これは小規模事業者持続化補助金など5枚程度の計画書に活用。

②前段の外部環境分析に全国や世界の業界動向(マクロ)を記入。事業ドメインの設定で、自分の商圏内(ミクロ)の内容を記載する方法。
※これは経営革新やものづくり補助金、事業再構築補助金などで活用。

なかなか難しいと私も感じますが、前段の「外部環境分析×内部資源」は「企業ドメイン上の経営資源の課題」の抽出。

事業ドメインは「その課題を解決するための顧客の明確化や競争優位を導くための外部環境分析」と捕らえられるのではないでしょうか?

次はターゲティングです。
自分がしてきたことと診断士の知識を結び付ける作業って本当に良い考察になります。ただ、長考して更新おくれます。笑。

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⑯【事業計画策定手順⑧:戦略ドメイン④事業ドメインの考察Ⅱ】


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おはようございます。2年前から筋トレを開始したのですが、筋肉がついて体重が増加しにくい体になったものの、そもそものウェイトがそこそこあるため、割れてきません。笑。なので、今集中して毎日10キロジョギング。ただ、年齢の限界もあるので本当にゆっくりなスピードで70分くらい走ってます。皆さんは年齢とともに代謝の下がる肉体にどう向き合ってますか?

ということで、戦略ドメインの設定(続き)について考察していきます


1.事業策定手順の確認
①事業概要:自己紹介

経営理念(未来のあるべき姿含む):美学(こうありたい自分)
外部環境分析:置かれている環境
④内部資源分析:自分のスキル
⑤課題抽出:自分の課題


戦略ドメインの設定
~事業ドメインの考察Ⅱ~

前回は、「事業ドメイン」に入る前の確認事項ついて実務を踏まえた考察をしてきました。今回は具体的な個々事業の中身の考察に入っていきます。

1.展開のイメージ

kigyoudomein

まず、今までの原点領域と分配領域を確認
   無題

次に「今回の事業領域」を展開していきます。欠損領域とはいわゆる課題と捕らえます。
 無題

最後に「今回の事業」を拡大し、本体部分へフィードバックし、全体の領域を拡大することに繋げます。

これらの一連の流れの考察の中で、事業ドメインは「領域展開」の箇所を表すと考えます。

今回はここまで、次回は具体的な「領域展開」を進めていきます。

自分で復習しながら、今までの実務と解釈をすり合わせるのに時間がかかる今日このごろ。あくまで私の個人的な考察が入っていますので、参考という形で興味を持って頂ける方がいてくれればありがたいです。


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⑮【事業計画策定手順⑦:戦略ドメイン③事業ドメインの考察】


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おはようございます。最近、知り合いがコロナの疑いがあり自宅待機中とのこと。
コロナはもう身近に来ていると感じます。怖い。

ということで、戦略ドメインの設定(続き)について考察していきます


1.事業策定手順の確認
①事業概要:自己紹介

経営理念(未来のあるべき姿含む):美学(こうありたい自分)
外部環境分析:置かれている環境
④内部資源分析:自分のスキル
⑤課題抽出:自分の課題


戦略ドメインの設定
~事業ドメインの考察~

前回は、企業ドメインが「原点と分配」という視点から考察をしていきました。
今日は「事業ドメイン」について考察していきます。

1.事業ドメインその前に
企業ドメインが会社の経営理念を中心とした全体の指針なら、事業ドメインは「事業領域」と訳せるので、「今回取り組む事業という単位」になると考えられます。

実はここからの話って、比較的難しくないんと考察してます。ここは結構、経営者の方からどんどんでてくるからです。

しかし、企業ドメインで原点領域や資源配分を確認していなかったら、こうなります。

★ポイント★
いきあたりばったり
ほぼ失敗確定

いきなり、これしたい、あれしたいだけなら、子どもでもできるからです。
素晴らしい発想、アイディアあるけど、立てたときはテンションマックス、でも立てたら、そもそもできる余力がなかったという結果です。

時間の無駄ではありませんが、何をするにも「ヒト・モノ・カネ・情報」はいるので、理想だけでは飯は食えないというのが事実です。


2.シナジー(相乗効果)
前提を確認して、経営者の話を一通り聞いたら、今回の事業が「相乗効果」を生むかを確認します。私はまずはここを検討します。
この事業をすることで本体事業が膨らむ(経営資源が拡大する)事業なのか?

また、中小企業は「規模の経済性」ではなく、「範囲の経済性」が重要だと考えています。
1つは規模の経済性では資本力のある大企業には勝つことが難しい点
もう1つは、範囲の経済で事業を横に膨らますことで、会社全体の経営資源が増加し、幅が得られると感がています。

無題

3.コアコンピタンス
最近CMでも「御社のコアコンピタンスは?」みたいな話がありますが、素人に説明できるでしょうか?正直、私はコアコンピタンスって何?って感じでした。ここからは私の考察です。

一言でいうなら、「他社に真似できない強み」です。
そして、コアコンピタンスがある企業は大企業・中堅・中規模企業以下では少ないということです。

そこで新人経営指導員が御社のコアコンピタンスは?って質問したら
「正直、大企業に真似されようと思ったらされるし、特に特別な強みではない」

ほとんどの中小・小規模事業者は大企業が本気でやろうと思えば真似されます。その前に市場シェアをとっていく必要性や先行者優位はあるかもしれませんが、いい事業なら真似されます。真似されないためには断続的に事業を仕掛けていく必要があり、それを繰り返していくと複雑に事業が絡みあい、結果、他社に真似できない強みになる、と考えられます。これはPPMで表すこともできます。
無題


何が言いたいかというと、小企業・小規模事業者には「コアコンピタンス」って、あまり指導で使いません。ただ、事業計画策定支援の中で「強みを強化」していって、「結果、コアコンピタンス」になる。という表現を私はしています。

もちろん、最初から備わっている場合もあります。私がご支援した中であるのは以下の2つです。

①事業の組み合わせによって、複雑に絡み合ってできたコアコンピタンス

その場合は中小企業診断士1次試験で学んだ以下の観点からみます。

★ポイント★
経営資源のVRIO分析
結果複雑で模倣困難
無題

ちなみにですが、私はコアコンピタンスがない企業の状態では多角化は厳しいと考えています。まだ、その段階ではないといっていいでしょうか?

なので補助金でいえば「小規模事業者持続化補助金」はできても、「経営革新」でコアコンピタンスを構築しないと、「ものづくり補助金」や「事業再構築補助金」へのチャレンジは少し無謀かもしれません。

過去の失敗としては、何度も上位の補助金にチャレンジしても落ちる場合は、そもそも事業場のコアコンピタンスを構築できていない可能性があると考えられます。

②そのヒト自信に100%紐づいたコアコンピタンス・レアすぎて真似できない
これは小企業・小規模事業者に備わってる場合が稀にあります。
例えば、100%石臼手挽きのそばの技術や機械よりも精巧な研ぎ技術などです。
ただし、このコアコンピタンスはそのヒトがいなくなるとともに失われてしまうことが多い。
事業承継で後継者に継げた場合でも事業拡大にはあまり向いていない技術
です。

4.多角化
ご相談を受けた場合の補助計画が絡む内容の方針では「多角化」が多いです。新市場に新商品(新サービス)を仕掛けていくという方向性です。
★ポイント★
関連多角化による
シナジーを優先

基本的に「無関連多角化」については事業ポートフォリオの観点からもあまり私は中小企業にお勧めはしていません。失敗するパターンが多いと感じます。指導パターンとしてはほとんどが「関連多角化によるシナジー検討」です。

ただし、稀に例外のある中小企業があります。方法は経験上、2つです。

①フランチャイズ
今、全く備わっていない技術ならばその技術ごと企業から買うという方法が1つです。

②M&A
利益を生んでいる企業が高齢化等で後継者がいない場合、購入する方法が1つです。

しかし、今まで見てきた中で失敗もあります。主な失敗条件は以下です。

★ポイント★
そもそも
本体事業のリソース不足

ヒトの指導ができる人材がいない会社は、どんな良い企業を買い取ってもうまくいきません。
フランチャイズでノウハウを使用料を払ったからといって、会社方針と違う場合がおおく、その領域で1からリソースを構築するための要となる人財がいります。

要は何が言いたいかというと、その企業にキーパーソンがいない限りは失敗します。特に経験上、2代目社長に失敗が比較的多いと感じます。初代があえて失敗を経験させるために、会社資産をなげうって自分をわからせるくらいの目論見があるにしても正直、一度マネジメント能力がいる人材がいるかを検討して欲しい。ここは本当にお願いしたいです。失敗したあとに数千万のキャッシュアウトになったあとじゃ。支援する私としては、なんか納得しかねます。

今回は事業ドメインの前提を考察しました。次回は中身について検討していきます。最近は肉体改造中心。笑。


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⑭【事業計画策定手順⑥:戦略ドメイン②企業ドメインの考察】


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おはようございます。筋肉痛なり。

ということで、戦略ドメインの設定(続き)について考察していきます


1.事業策定手順の確認
①事業概要:自己紹介

経営理念(未来のあるべき姿含む):美学(こうありたい自分)
外部環境分析:置かれている環境
④内部資源分析:自分のスキル
⑤課題抽出:自分の課題


2.戦略ドメインの設定②
企業ドメインの考察

この前に実務的な「作成」と「策定」の違いと、要はどっちも大事だよね、っていう考察をしました。今日は具体的に戦略ドメインを設定していきます。

(1)ドメインあれこれ
ドメインってそもそもなんなん?っていう疑問ありますよね。私は経営者に説明するときドメインって使いません。単純に「棲み分け」(領域)って訳しています。具体的にいうなら、「社長はどこで勝負するの」ってことです。

ア.入口

それで、経営相談を受けると2つの発想があります。

①モノからの領域展開
弊社は○○を作っている会社。または○○のサービスを提供。などの製品やサービス(物質・目に見えるモノ)から領域展開する考えです。ほとんど、ここからスタートですよね。※サービスは物質ではありませんが商品と定義します。

でも、ここだけではイマジネーションに乏しいから行き詰るので次にここが出てきます。

②コトからの領域展開
弊社はお客様に非日常を提供します。弊社は一生に一度の思い出を提供します。など形のないモノ(非物質・目に見えないモノ)に領域展開する考え方です。

★ポイント★
領域展開は
物質と非物質両面
検討

イ.企業ドメイン(自分のことを知る)企業戦略
この説明って凄く難しいと感じるのは私だけでしょうか?私はこう考えます。以下の2つの視点です。

■原点領域
ここであなたは何を成すのか「自分のことを知る領域」だと考察します。

■資源展開領域
原点の領域に力をどのように振り分けるかの領域」です。

★ポイント★
原点から未来の姿
経営資源の配分

未来にどのような姿になっていたいか?私は具体的には簡単にこんな表現してます。
無題

以下の事業ドメインという事業ごとの戦略を練る前に、「今の経営資源の分配」についてそもそも実行可能なのかを検討します。
要は「自分のこと」を検討するのが先ってことです。これが企業ドメイン。自分の方向に向くってことがまず大事なことかと考察します。

また、将来の展望についても企業ドメインの考え方を応用し、「資源展開」においてPPMを活用したモデルを私は使用します。
無題
PPMにはよく問題点が指摘されますが、事業計画策定においてはこれほど見やすい「絵」はないと思います。特に新事業展開の現在から未来への変化を描くには非常に有効です。

PPMはあくまで企業ドメインでの資源配分についての応用活用という点も重要ですよね。
いわゆるSBU(戦略的事業単位)は事業ドメインで積み上げて、全体の資源配分は企業ドメインで表現すると分かりやすいと思います。

ウ.実務での活用例
国の事業計画の様式には「経営革新計画」や「事業再構築補助金」のように「将来の展望」が構成である場合は最初に企業ドメインを活用します。未来の図やPPMです。特にPPMは最初の事業配置から変更しているため、わかりやすいと考えています。
「ものづくり補助金」のように、ない場合は「事業展開」の中の「変化」について使用します。企業の経営ビジョンから戦略単位へ移る前の作業として活用すると審査側としてわかりやすいかもしれません。
また「小規模事業者持続化補助金」などでは、事業計画策定で使用し補助事業計画策定では使用しないといったイメージでしょうか?※持続化補助金では使用してませんが。笑。そこまでしなくて良い。

企業ドメインは奥が深い。考察してたら、迷いにはまるかも。原点と分配。私はそんな視点のまとめです。皆さんはどう思いますか?


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⑬【事業計画策定手順⑤:戦略ドメイン①】


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おはようございます梅雨入りかというくらい雨が続きそうですね。

ということで、新人指導員が使う事業計画策定手順:戦略ドメインの設定について考察していきます


1.事業策定手順の確認
①事業概要:自己紹介

経営理念(未来のあるべき姿含む):美学(こうありた自分)
外部環境分析:置かれている環境
④内部資源分析:自分のスキル
⑤課題抽出:自分の課題


2.戦略ドメインの設定①
その前に

今まで、「こうなりたい自分」とのギャップを抽出してきました。これからは「解決」へ導く流れです。因みに以前から、事業計画「策定」と使っていますが、作成?じゃないの?って感じた方いたっしゃいますか?

(1)作成と策定
私の見解は「作成」は単純に「作る作業」。

「策定」は読んだ通り、「策」を「定」めることです。つまり、計画を決めていくことで今していることです。ここを実務では「策定」と「作成」を同時進行する場合もありますが、私は全体の計画のフレームと解決策を策定して、最後に文字で作成します。結構、この意味重要だと考えます。

前者は機械的で後者はクリエイティブな内容です。
kuriaei

極端な話、文章を書くことはこれからの時代、もしかしたらAIに頼むことができるかもしれません。
ただ、クリエイティブなアイディアを出して策定することはAIにはできません。できたとしても、世の中にある前例を基に提案するでしょう。

経営指導員の新人の事業計画書を見ると、この「作成レベル」のモノが散見されます。
特徴としては「クリエイティブでない」という一言につきます。

★ポイント★

魂のない作成
計画書になってないか?

主な特徴は以下です。

■明らかに経営者じゃなく他人が1~100まで書いている。
■単純に戦略になってない。当たり前のことが書いてある。中小・小規模ならではの創意工夫がない。


審査員は審査のプロですので、これはすぐ分かると思います。

そうそう、あともう1つ最近の重要なポイントがあります。

■策定内容がプロフェッショナルすぎる場合、他に全く同じ型式がないか疑われる。

私たちもそうですが、事業計画策定については型式を作っていきますが、その型式があまりにも美しすぎると特定の士業が大量生産しているようにとられられ、事業者が作成していないと捕らえられます。
小規模事業者持続化補助金などは明確に「事業者が作成していないとみられるものは審査の対象外」と書いてあります。

きちんと内容も良くて不採択の場合はこのパターンが実はあるかもしれません。なので写真の位置がグラフの形など、全く同じ形にせずに、複数の指導パターンを持って置く必要があります。

また基本的に支援者やコンサルが「書いてはだめ」です。
ただし、ここには重要な落とし穴があります。「書いた経験がない」なら「指導できない」ということです。
策定のみを指導して、作成をしていないことも問題ということです。

★ポイント★
作成能力
(国語能力)
kuriaei

支援を受ける事業者に実は圧倒的に足りない能力は「策定能力」以外にも「作成能力」の欠如です。いくら有名大学出身の社長でも、例えば毎日製造の仕事をしていれば、明らかに作成能力は弱みです。

文章については何回も何回も書かないと上達しません。それを指導する能力も必ず必要ということです。せっかく、良い策定内容なのに表現できていない、これも問題です。

私の後輩で私を慕ってくれている人間たちへのアドバイスは、まず2~3年は「策定」から「作成」までを経験すること。それ以降は作成の添削のみに移行していく。今までの経験上、最初からきちんと書けた事業者は50人に1人くらいでした。

結果的に「策定のみの指導」に行き着くまでには、指導する側にも道のりがあります。策定はするけど、作成はしない、ことは重要です。ただ、作成指導能力がなければ、策定能力だけでは計画はただの計画で終わるということです。

これは余談ですが、特に商工会、商工会議所の経営指導員は平等の精神。
せっかく良い策定計画なのに、プロのコンサルに作成まで高いお金を出して依頼している企業だけが計画を進められる、のでは政策的にもおかしいと個人的に思います。だから、作成能力(国語能力)の教育も必要ということです。


今日はこんな感じです。最近また肉体改造に力を入れ始めたので、更新が遅れる
あとは私は結構徹底していますが、今は人ごみへの外出は危険です。どこかで徹底的に封じ込めないと何回も繰り返すだけですよね。より長くなることが経済損失につながっていることが問題です。


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■国語能力■
https://www.yokohama-kokugo.jp/essence/

この話なるほどなと
個人的にそう思いました
1つの考え方かなと

興味があったら読んでみてください

⑫【事業計画策定手順④:課題抽出&まとめ方】


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おはようございますゴールデンウイークって、ある意味何かとリセットできる1年の中でも重要な時期ですよね。今日から、また仕事がんばるぞ!コロナに負けるな!

ということで、新人指導員が使う事業計画策定手順:課題抽出について考察していきます
kadai

1.事業策定手順の確認
①事業概要:自己紹介

経営理念(未来のあるべき姿含む):美学(こうありた自分)
外部環境分析:置かれている環境
④内部資源分析:自分のスキル

2.課題抽出
今まで分析したことによって、未来のあるべき姿(こうありた自分)と現在の姿(今の自分)との「ギャップ」が出てきます。このギャップの原因を抽出していきます。
切り口は基本的には経営資源(リソース)である「ヒトモノカネ情報」です。
あとは最近ではここに私は「リスクヘッジ」を加味しています。

■人手が足りないうえに、募集してもヒトが来ない
■生産性の向上を図りたいが、機械の老朽化が酷い
■新たな事業に取り組みたいが、資金繰りが厳しい
■自分の分野には詳しいが他の分野の情報が全くない
■災害や感染症などに左右されず、中核事業を安定して進めることができない
etc・・・
★ポイント★
各課題を線でつないで
関連性のあるものを
まとめる
(1)手法
私が中小企業診断士1次試験で学んだ知識で応用しているのは以下の3つです。

ア.情報の集約法
①特性要因図②親和図法③連関図法


え?運営管理じゃん?しかも生産管理のQC7つ道具。あくまで私がしていることです。

特にまず最初に使うのは「親和図法」です。かっこよく言ってますが、単純に「グルーピング」です!笑。ただし、ここではヒト・モノ・カネ・情報・リスクヘッジごとにまとめます。
ちなみに「付箋紙」で最初に考えられることを抽出しておくと、あとでまとめるのが楽です。

あとは特性要因図がよりマクロな課題の抽出、連関図法がミクロな課題の抽出に向くかなぁというイメージです。

イ.MECE(ミッシー)
カッコよく書いてますが、「足りないものはないか?」(モレなくダブりなく)を一度考察してみる必要があると思います。経営者からヒアリングした情報だけなら、なおさら。客観的な情報の欠落がないかを「モレなくダブ」りなく検討します。

例えば、「ものづくり補助金」をしたい。設備投資が1,500万円です。革新的な機械で導入すれば、生産性向上にもつながり、必ず売上があがる。

で新人経営指導員がよくやらかすのは、モノだけしか見てないパターン。

補助金って危険ですよ。額が大きくなれば大きくなるほど。全額は補助金でませんから。この場合は500万円は自己資金でするのか?融資が受けられるのか?などカネの部分が欠落しています。
私ならいくら革新的でも「今の起業の実情にあっているか?」を考えます。モレなく、ダブりなく。

特に新人や点のみの指導を依頼された専門家は実験や実績(あと利益優先)で考えるため、チャレンジを強行しようとしますが、その企業が「本当にあるべき姿」に向かっていくのか、ロジカルシンキング(冷静さ)が必要だと思います。

わざわざ崖の方向に向かっていくのをなぜ進める?笑。その過ちが起きないように必要だと考えてます。たぶん前職の会社にアドバイスしていた専門家がいるとすれば、結果的に会社はなくなりました。

ウ.ロジックツリー
これは「原因の深堀」です。これもカッコよく書いてますが、要は「なぜ、なぜ、なぜ」による深堀です。この事象の意味が薄いとか、冷静な判断をするために、なぜ、なぜで深堀をします。
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今日はこんな感じです。もちろん、他にもフレームワークがあると思います。ミッシーやロジックツリーは私が勉強した中では、中小企業診断士1次試験にはでてこなかった気がしますが、あったらごめんなさい。実務で使ってるので紹介しました



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■ロジカルシンキングのありがたさ■

ここからは興味がある方のみお読みください。
私はとにかく感情の起伏が激しい特徴があります。要は「思い込み」が激しいんです。これって弱みなんですよね。相手はそう思ってなくても、勝手に決めつけてしまう。この弱みに気付くことで少し成長することができました。
「思い込みが強い」⇒「私はこうあるべきだ」⇒「だから、他の人もこうあるべきだ」の考えが強い人間。具体的には以下のこと。

A:○○事業者が私の言う通りの成果物をすぐに出さない(原因)
B:私を下にみている?なめているのでは(思い込み)?
C:○○事業者の補助事業が進まない(結果)

この②(思い込み)が冷静に判断できれば、全然関係ないんですよね。でも、これって意外に笑えないことなんです。それに、この「思い込み」に振り回されているのは私だけでないはず。

それでBを掘り下げます。

私を下に見ている?⇒そうではなく、事業者の担当者の業務過多で後回しになっているのでは?⇒直接、経営者とやりとりをすれば早いのでは?

結果的に「○○事業者の補助事業が進む」ということです。

Aの原因の間にあるBを掘り下げて冷静に考える。そして感情の思い込みを開放。ロジカルに。
すると結果Cが変わる。

この一連の流れは上記の課題抽出方法を個人に簡単に当てはめた感じなのですが、何が言いたいかというと「思い込み」が危険で重要な要素であることは間違いないということです。

もし、その支援をする人物が思い込みで進めてしまったら・・・怖いですよね。

ばぁーって書いたので分かりにくいですが、興味のある方は私の心の師匠である下の本をおすすめします。笑。


プロフィール

☆グレートセバスチャン☆

中小企業診断士
【専門分野】
店舗運営・店内製造
売場管理・厨房管理
衛生管理・管理会計
オペレーション管理
【資格】
1種衛生管理者・調理師
2級(FP・簿記・販売士)

支援機関勤務
元CVS・SV経験

ギャラリー
  • YouTubeの準備
  • 新生活後3カ月の近況報告
  • 祝・ご卒業中小企業大学校第40期&近況報告
  • 中小企業大学校・診断士養成課程【第41期祝入学】&【第42期の募集開始】
  • 【2024/3/16】東京生活を振り返って
  • 【2024/3/8】セバスニュース&近況報告
  • 【2024/2/24】セバスニュース&近況報告
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